中学生2名が被害に遭われた、なんともやりきれない事件です。
この事件は広く犯罪と呼ばれる事件の中でも、
テロ的犯罪と分類できると思います。
事件がたった十数秒で完結。
残念ながら、「事前対策はほぼ不可能」であると言えます。
こうなると、「事後」の被害拡大を最小限化するしかありません。
事件発生後の対応として、
・しっかりしたマニュアルを作成
・従業員全てに徹底
・年一度は訓練
・早期の警察通報(受傷者が居れば警察に救急通報も依頼できる)
・犯人像の的確な把握
・逃走方向の把握
・応急処置
などなど、を実行できれば、
被害者の命を救えたり、犯人の早期検挙に繋がる事もある。
また、ここは声を大にして言いたいのですが、
「安易に従業員に犯人検挙への行動を取らせないこと」です。
素人が行ってはゼッタイにダメです。
反撃されて、身体的被害者が増えることにつながります。
テレビなどで強盗を撃退した動画などが放送されますが、
基本的にやめてください。
「さすまた」などの道具も、
しっかり訓練しないと上手く使えないので、
導入するなら全従業員への定期訓練も、
企業側は検討する必要がある事を理解してほしい。
ヘタをすると、
興奮した犯人に逆襲されて命を落とす危険がある事も
心得て頂きたい。
ちなみに、
北九州市のファストフード店で中学生2人が被害に遭われた事件に関して、
西日本新聞に私のコメントが掲載されています。
街の凶行、どう守れば… 負傷者処置や通報対応、識者「発生後の対応こそ重要」
-北九州市の中3殺傷事件-
2024.12.19
有料記事なので、折元のコメントだけ抜粋
「残念ながら、テロも同然な事件を事前に防ぐことは不可能に近い。
しかし、発生後の対応次第で、被害の程度をを小さくできるケースもある」。
大阪府警のOBで一般社団法人全国防犯啓蒙推進機構の折元洋巳理事長はそう指摘する。
眼前で起きた凶悪事件に動転せずに対応できる人は少ないといい「非常時のマニュアルを作るだけでなく、全従業員が訓練を重ねることで、人命救助や迅速な通報、犯人確保につながりうる」と言う。